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タイタニック号

R. L. ハイマーズ、Jr. 神学博士 著

TITANIC

ロスアンゼルスのバプテストタバナクル教会にて
2012年5月13日、主の日の朝の説教

“『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。”
(ルカによる福音書第12章20節)

先月、タイタニック号沈没100周年を迎えました。 それは当時造られた最も偉大な豪華客船でした。 人はそれを、“沈まない船”と呼びました。 しかしその船は処女航海で沈没し、冷たい海水の中で溺れた1500人以上の人の命を奪いました。 100年後の今日でも、人々はその話題に心を奪われています。 数え切れないほどのドキュメントや書物等に基づいて大がかりな映画が四つ製作され、その悲劇を私達に伝えています。 1997年の映画が先月3D で再製作され、タイタニック号の沈没は何百万人もの若者達の注目を集めました。

この説教はグレッグ・ディクソン博士(Dr. Greg Dixon)による説教から収集された資料を含んでいます(“Sinking of the Titanic” in Prize-Winning Evangelistic Sermons, compiled and edited by Dr. John R. Rice, Sword of the Lord Publishers, 1976, pp. 11-23)。 ディクソン博士は言いました、

この沈まない旅客船の沈没の話題を調査し始めた時、それはあたかも人が神に対して“私達は自分達の運命の支配者、自分達の運命の頭となったと言っているような結論に到達した。要素を恐れなくなり、すなわち、我々は海、暗闇、深海を恐れれなくなる。そして我々の知能、知恵、そして理解を通して、我々は自分達の宇宙を支配することが出来る”。・・・所有者、建築者達、設計技師、キャプテン、乗組員、ニュース・メディアなどは皆、全世界にこの豪華船は沈むことは無いと報道した。それはあたかも、人が、“神よ、我々にはあなたはもう必要はない。我々は沈むことのない船を創り上げた!だから我々はもはやあなたの保護を必要としない。あなたの助を必要としない”と言っているようであった。しかし奇妙なことが起った。 その豪華船はその処女航海で沈んだ。そしてそれは、結果的に我々には神が必要なのかも知れないというような見世物として全世界に捉えさせた(同著、p. 11)。

“われらに助けを与えて、あだにむかわせてください。人の助けはむなしいのです”(詩編第60編11節)。

あたかも神がこう語りかけているようでした、

“『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。・・・”(ルカによる福音書第12章20節)。

アメリカはすばらしい国ですが、タイタニック号のように沈んでいます。 私がこの国に起こっている事を見る時、私達はタイタニック号のデッキ椅子を並べて座っているように感じます。 この説教はタイタニック号の沈没について、そしてそれを取り巻く出来事を基にした説教です。

1912年4月14日の夜11時40分に、歴史上最も凄まじい海上の大災難が起こった。偉大なタイタニック号[当時これまでにない最も大きな客船]は、ニューファンドランドの沖からほぼ800マイルの海上に位置した氷山に突入した。2340名の人達が[その船に]乗船していた。705人の人達が救われ、1635人はその船と共に滅びた。
      それはその客船の処女航海であり、世界中から評判を浴びた。そして世界で最も大きく最も豪華であっただけでなく、それは全ての海上船舶のうち最も安全な船であった。当時、乗組員と乗客が海上船でそれほど安全とされた事はかって無かった(同著、p. 12)。  

それでも、タイタニック号に乗った多くの人々に対して、神はこのように言われたようでした、

“『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。・・・”(ルカによる福音書第12章20節)。

もし魂が失われるとき、その報いを数えたことがあるか
   この世を自分のものとしたとしても
今でさえも、あなたは線を越えてしまっているのであろうか
   その報いを数えたことが、その報いを数えたことがあるか
(“Have You Counted the Cost?” by A. J. Hodge, 1923).

タイタニック号に乗船した人々は、今日の世界を四つの見方で描写しています。 

I. 最初に、彼らは誤った安全感をもっていた。

彼らはタイタニック号は“沈まない”と確信していました。 それは882.5フィート、ほぼ街の3.5区画の長さでした。 錨の重さが15.5トンもありました。 船の底は安全確保の為に二重底になっており5から6フィートの厚みがありました。 “タイタニック”と言う言葉は、“巨大な”、“莫大な”、“異常に大きい”、そして“強大な”と言った意味です。 タイタニック号は、正に巨大で強大でした。 それは、“沈まない(大型)船”と称されました。 15の防水の仕切りがありました。 彼らはこの船は沈むことが無いと非常な自信があったので、その船には救命ボートは20艘しかありませんでした。 各ボートには58人が乗れました。 全ての救命ボートが満員になっても、それは乗船した2340人の内の1160人しか救う事が出来ないと言うことです。 残りの1180人の人達を救う十分な救命ボートは無かったという事です。 なぜ救命ボートがそれだけしかなかったのでしょうか? なぜなら、彼らは全くそれらを必要としないと考えていたからです! 彼らは、5万トンのタイタニック号は決して沈む事が出来ないと思ったからです!

何という今日多くの人々が抱く誤った安心感の描写ではありませんか! あなた方はどうですか? あなた方は神の裁きに対する準備は出来ていますか? もしあなた方の死が突如やって来たならば、その準備は出来ていますか? それとも、未だ何年も先のことと思っている人と同様でしょうか? 彼は自分自身に、“さあ安心せよ、食え、飲め、楽しめ”(ルカによる福音書第12章19節)と言い聞かせたのです。

“すると神が彼に言われた、『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。・・・” (ルカによる福音書第12章20節).

タイタニック号に乗船した人の中には、当時世界で最も裕福な一人であったジョン・ジェイコブ・アスター・四世がいました。 彼は、一億五千万ドル、今日の価値で言えば十倍はする財産を所有していました。  彼はこの世では全く何の心配も無く、彼の19才の妻と共にエジプトからの帰途、タイタニック号に乗船していました! そこには、アメリカン・スメルティング・アンド・リファイニング・カンパニーの会長であるベンジャミン・グーゲンハイム(Benjamin Guggenheim)もいました。 彼は九千五百万ドルの財産を所有していました。 そして、リーバイスを造った会社の持ち主イサドール・ストラウスもいました。 彼は五千万ドルの財産を所有していました。 また、インターナショナル・メルキャンティル・マリン・カンパニーの会長ジェイ・ブルース・イスメイ(Jay Bruce Ismay)もいました。 彼は四千万ドルの財産を所有していました。 彼の妻の真珠のネックレスの一連は25万ドルもしました。 その真珠のネックレスは世界で最も高価なネックレスの内の一つでした。 

これらの人達は、彼らが大西洋の氷の海水の中に沈む事など全く考え及ぶこと無く、事業の成長を考えながら、タイタニック号のデッキを平静に歩き回りました。 

億万長者のジョン・ジェイコブ・アスター・四世は、乗船客の中で最も裕福な人でした。 タイタニック号が氷山にぶつかり、それが沈もうとしている時、妻にはその被害は深刻でないと話しました。 船が沈む時、彼はタバコを吸いながら落ちついてデッキに立ちました。 30分後にその船は、彼を水底の墓へ連れてゆくために、海水の下へと消えて行きました。 二週間後に、彼の死体は彼のジャケットのラベルにあった名前のイニシャルによって確認されました。 聖書が告げている事を、考えさせられずにはいられません、

“宝は怒りの日に益なく”(箴言第11章4節)。

“『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。・・・”(ルカによる福音書第12章20節)。

II. 次に、彼らは備えをしていなかった。

タイタニック号ほど豪華な客船は当時ありませんでした。 その船にはテニスコートがあり、舞踊場があり、11のエレベーターがありました。 最高のスイートルームは、1912年のお金で四千三百ドルしました。 当時どの客船にもそのような設備などは聞いたこともありませんでした。 これらは未だかつて無かった最も高価な設備でした。 しかし、十分な救命ボートが常備されていなかったのです! ジョン・ジェイコブ・アスター・四世と彼の妻は、その客船が氷山にぶつかった後、豪華なジムにある機械動作の馬に乗って楽しんでいました。 しかし彼らが楽しんでいた間に、その客船は沈んで行き来ました。 そこには十分な救命ボートは無かったのです!

タイタニック号が北大西洋の凍るよな海水をなだらかに航海したように、それまでに航海した他のどの船も、これ以上の確信と安心感を与えた客船はありませんでした。 しかし、そこには十分な救命ボートは常備されていなかったのです! そして救命ボートは完全な準備がされていなかったのです。 それらの幾つかには水も備えられておらず、それらの幾つかは帆も、またコンパスも備えておらず、幾つかは、ボートの底の栓が抜かれていました。 結局のところ、救命ボートなど全く必要がないと彼らは考えていたのです! ですからたった二十の救命ボートしか用意されていなかったのです。

それでも、それらの救命ボートには60人ほどの人達が乗れたにもかかわらず、ほとんどの救命ボートはたったの10人、12人もしくは15人だけが乗り、船から吊り降ろされました。 なぜ少数の人達だけがそれらの救命ボートに乗ったのでしょうか? なぜなら、人々はその船が沈んでいくことを信じなかったからです。 ですから彼らは救命ボートに乗ることを拒んだのです。 

そうして爆発が続いて起こりました。 人々は、最後になって、恐れをきたし、残っている救命ボートに乗り始めました。 亡くなった人達の幾人かの人達は、タイタニック号を購入することさえ出来たでしょうが、彼らは救命ボートの席を購入する十分なお金が無かったのです! 彼らは準備をしていなかったのです!

お金で買える限りの最も高価な毛皮を身に纏った男性や女性がデッキにいました。 ある人達は金の指輪をはめ、首にはパールのネックレスをつけ、耳にはダイヤモンドをつけていました。 しかしそこでは彼らは最も貧しい乗船客と等しく、動物のように救命ボートを求めて取り組合いをしました。 それらの救命ボートはどれも満員でした。 もう遅すぎたのです。 彼らは準備していなかったのです! 何と今の世代を描写している事でしょうか!

“そして、ノアの時にあったように、人の子の時にも同様なことが起るであろう。ノアが箱舟にはいる日まで、人々は食い、飲み、めとり、とつぎなどしていたが、そこへ洪水が襲ってきて、彼らをことごとく滅ぼした” (ルカによる福音書第17章26-27節)。

ノアが彼らに準備するように呼びかけた時、彼らはノアを嘲笑しました。 彼らは裁きは来ないと信じていました。 そうして雨が激しく降り始めました。 水量が増してくると、彼らは箱舟の側面を叩き、力いっぱい叫び始めました。 しかしもう遅すぎたのです。 彼らは長く待ち過ぎたのです。 箱舟の扉は神によって閉ざされました。 彼らは大洪水によって飲み込まれる恐怖でうめき叫びました。 そうして彼らは水底の墓へと落ちていきました。 “人の子の現れるのも、そのようであろう”(マタイによる福音書第24章39節)。

ある人がジョン・ジェイコブ・アスター・四世に、“あなたの救命具はどうしたのですか?”と尋ねると、彼は、“私にはそれは必要であろうとは思わなかった”と答えました。 

いつかあなた方は神の裁きの座の前に立つことでしょう。 あなた方は、“キリストと呼ばれるイエスをどうしたか?”と尋ねられるでしょう。 あなた方は、“私は彼を必要とは思わなかった”と言いますか? 

あなた方は、そのときにイエスを必要とするでしょう。 あなた方にはイエスは必要ないと思うかもしれませんが、この世であなた方はイエスを受け入れなければなりません。 そうしなければ永遠に遅すぎるのです。

“このいのちの書に名がしるされていない者はみな、火の池に投げ込まれた”(ヨハネの黙示録第20章15節)。

“そして彼らは永遠の刑罰を受け” (マタイによる福音書第25章46節).

永遠なる望みを諦め
   楽しみそのひと時を
罪と欲のために
   その報いを数えたことが、その報いを数えたことがあるか
もし魂が失われるとき、その報いを数えたことがあるか
   この世を自分のものとしたとしても
今でさえも、あなたは線を越えてしまっているのであろうか
   その報いを数えたことが、その報いを数えたことがあるか

いつか神はあなた方にこのように言われるでしょう、

“『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。・・・”(ルカによる福音書第12章20節)。

III. 三番目に、彼らは先に引き伸ばした。

彼らはもてあそび、戯れ、そしてそこにあった数少ない救命ボートに乗る事を引き伸ばしました。 船は沈ずもうとしていましたが、多くの人達は、飲み、戯れ続けました。 船は沈ずもうとしていましたが、ジョン・ジェイコブ・アスターと彼の妻は、ジムで機械動作の馬に乗って戯れていました。 船は沈もうとしていました、乗員は乗客を眠りから覚ます為に彼らの個室のドアを壊さなければなりませんでした。 彼らは、この沈むはずのない船が、実際に沈んでいるのを信じませんでした。 何人かの人達が何をしていたか想像出来ますか? 船が沈んでいく間にも、彼らは氷山の破片を削り取り、デッキで雪投げをして遊んでいました。 ある人達は、大きな氷の塊を自分達の個室へと持って行きました。 なぜ彼らがそうするかと聞かれると、“私達は友達に見せる為に、ニューヨークに持って帰りたかった”と答えました。 彼らもまた引き伸ばしていました。 彼らは自分達の恐れを放棄しました。 彼らはソドムの人々のようにふざけ、そして戯れていました。

“ロトの時にも同じようなことが起った。人々は食い、飲み、買い、売り、植え、建てなどしていたが、ロトがソドムから出て行った日に、天から火と硫黄とが降ってきて、彼らをことごとく滅ぼした”(ルカによる福音書第17章28-29節)。

ここロスアンゼルスのダウンタウンで、彼らが遊び戯れているのを私は見ます。 彼らは郊外から高価なクルマに乗って流れ込んで来ます。 彼らはレイカーズの試合を見るために数百ドルもするチケットを買います。 彼らは夜の11時半まで、酔っ払いながら気勢を上げています。 しかし、これら同じ人達を日曜日の朝に私達の教会に連れてくることが出来るのでしょうか? いいえ! その可能性は全くありません! “なぜ、自分はダウンタウンまで来ることができないのか”と彼らは言うでしょう。 しかしすぐに、彼らは神の声を聞くことでしょう、

“すると神が彼に言われた、『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう・・・” (ルカによる福音書第12章20節).

“神の怒りの杯に混ぜものなしに盛られた、神の激しい怒りのぶどう酒を飲み、聖なる御使たちと小羊との前で、火と硫黄とで苦しめられる。その苦しみの煙は世々限りなく立ちのぼり、そして、獣とその像とを拝む者、また、だれでもその名の刻印を受けている者は、昼も夜も休みが得られない”(ヨハネの黙示録第14章10-11節)。

IV. 最後に、彼らは船が沈んでいるとき嘆き悲しんだ。

ほとんどの乗客は飲み、踊り、ギャンブルをし楽しんでいました。 ギャンブルをしていたあるグループは、船が氷山の一角に激突した音を聞いたときデッキに上がってきました。 しかし、すぐに彼らはギャンブルを続けるために戻りました。 彼らは船が沈んでいるとき船と一緒に下に沈んでいったのです。 警告が発せられた後でさえも、多くの人達は、タイタニック号は決して沈むはずがないという確信を持って眠りに戻りました。 彼らもまた、船と一緒に沈んでいったのです。

他の人達は冗談半分に救命具のことを話していました。 ある人達は救命具をつけてダンスをしていました、それ見て笑い声を上げている人達もいました。 ある人達は、着ているガウンやドレスが台無しにならないようにと、その命を助ける救命具を“汚いベスト”と言ってのけ、付けることを拒否する人達もいました。 多くの人達は、救命ボートに乗り込むよう急き立てました。 もうと急ぎました。 彼らは言いました、“なぜ救命ボートに乗って暗い凍える夜に出て行かなければならないのか? 数分後にはまた船に戻ってくるのに”と。 彼らは、船は沈んで行くと彼らに話す乗員を笑いました。

あぁ、今朝この世の人達は何と言うのか知っています。 彼らは私のような歳のいった説教者を笑うでしょう。 彼らが、“あの歳のいった馬鹿が、あなた方を怖がらせるのを止めさせよ”と言うのを私は知っています。 また、“罪と放蕩の人生を送ろうではないか。 馬鹿になってはいけない! あの頭の固い歳のいったバプテストになってはだめだ。 食べて、飲んで、結婚をしなさい!”と言うのを彼らが言うのを私は知っています! しかし、私は神がこのように言っていることも知っています、

“それゆえ、災は、にわかに彼に臨み、たちまちにして打ち敗られ、助かることはない”(箴言第6章15節)。

“しばしばしかられても、なおかたくなな者は、たちまち打ち敗られて助かることはない”(箴言第29章1節)。

私達の主を拒絶することによってひかれる線がある
   そこでは、聖霊の声は聞こえない
欲と放蕩に満ちた日々の中
   その報いを数えたことが、その報いを数えたことがあるか
もし魂が失われるとき、その報いを数えたことがあるか
   この世を自分のものとしたとしても
今でさえも、あなたは線を越えてしまっているのであろうか
   その報いを数えたことが、その報いを数えたことがあるか

しかし、タイタニック号が波のかなたに沈んでいったとき、彼らの嘆き悲しみも終わりました。 救命ボートが下ろされ、寒さに凍える人達は、音楽のバンドが曲目を変えたのを聞きました。 数分前には、彼らは当時のけたたましい音楽を奏でていました。 しかし、悲しみの旋律で、この曲を弾き始めまたのです。

主よいよいよ ちかづかん
   わがふむべき 十字架の
みちをさけて ゆくべきかは
   主よいよいよ ちかづかん
(『主よいよいよ』“Nearer, my God, to Thee”
     by Sarah F. Adams, 1805-1848).

船が沈み始めたとき、ジョン・ハーパー牧師(Rev. John Harper)はデッキに残っている人達に、彼らがキリストを信頼するよう一人ひとり駆け寄り懇願しました。 ある人は牧師を跳ね除け、黙れと叫びました。 ハーパー牧師は、自分の救命具をその人に渡し、“あなたには、私以上にこれが必要です”と言いました。 ジョン・ハーパー牧師は溺れ死にましたが、彼の救命具をもらったその人は助かりました。 ハーパー牧師はイエス、すなわち罪びとの救い主を描写しています。 イエスは死にました、そうであるから、あなた方は生きることが出来るのです。 あぁ、今朝、イエスはあなた方に命を提供しています。 彼はあなた方の罪の罰を贖うために十字架で亡くなりました。 彼はあなた方に永遠の命を与えるために死からよみがえりました。 あなた方は、今朝イエスを信頼しますか?

“わたしたちが神を愛したのではなく、神がわたしたちを愛して下さって、わたしたちの罪のためにあがないの供え物として、御子をおつかわしになった。ここに愛がある”(ヨハネの第一の手紙第4章10節)。

あなたはイエスを信頼し、今朝救われますか?

タイタニック号が沈没した後、国会で公聴会が開かれました。 上院議員の面前で、証言者は後から後から証言をしました。 最後に、タイタニック号の三番目の乗員が証言をしました、 上院議員の一人が彼に奇妙な質問をしました。 なぜ彼がそれを聞いたのかは、私は知りませんが、彼は言いました、“ピットマンさん、船が沈んでいくときに聞こえた叫び声について話してくれますか?” ピットマンは頭を自分の腕の中にうずめ、抑えることが出来ず咽び始めました。 やっとピットマン氏は話すことが出来、彼は言いました、“先生、あなたは叫び声について聞いていますが、私が答えられる最善の答えはこれです。 先生、それは終わりの無い悲しみの声です”。 それは地獄でも起こることなのです。 “そこでは泣き叫んだり、歯がみをしたりするであろう”(マタイによる福音書第13章42節)。

ジョン・ハーパー牧師が、タイタニック号のデッキの上のその人にしたように、私はあなた方に願います。 お願いですから、“手遅れにならないうちにキリストを信頼しなさい”。

(説教終了)
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クレイトン L. チャン医師による説教前の聖書の朗読: ルカによる福音書第12章16-21節。
ベンジャミン キンケイド グリフィス氏による説教前の独唱:
“Have You Counted the Cost?” (by A. J. Hodge, 1923).

要 綱

タイタニック号

R. L. ハイマーズ、Jr. 神学博士 著

“『愚かな者よ、あなたの魂は今夜のうちにも取り去られるであろう。”
(ルカによる福音書第12章20節)

(詩篇第60篇11節)

I.   最初に、彼らは誤った安全感をもっていた。
ルカによる福音書第12章19, 20節;箴言第11章4節。

II.  次に、彼らは備えをしていなかった。
ルカによる福音書第17章26-27節;マタイによる福音書第24章39節;
ヨハネの黙示録第20章15節;マタイによる福音書第25章46節。

III. 三番目に、彼らは先に引き伸ばした。
ルカによる福音書第17章28-29節;ヨハネの黙示録第14章11節。

VI. 最後に、彼らは船が沈んでいるとき嘆き悲しんだ。
箴言第6章15節;箴言第29章1節;
ヨハネの第一の手紙第4章10節;マタイによる福音書第13章42節。