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まづ初めに、この教会内で両親がクリスチャンでない若い人達に向けて、私は話をしたいと思います。　なぜなら、このテキストは彼らに当てはまるからです。　この教会に通っている多くの若い人達は、クリスチャンでない家庭から改宗をしています。　カトリック、仏教、そしてイスラム教などの家庭で育ったこの若い人達は、彼らがキリスト教に改宗したことに対して、しばしば、両親はあまりよく思っていないようです。　あなた方は、自分達の両親の気持ちをよく理解すべきだと思います。　彼らはバプテスト・クリスチャンが信じていることをよく知らないのです。　子供達が家に戻り、「私はクリスチャンになりました。」ということは、その両親にとっては、たびたび奇妙に思えるのでしょう。

このような状況にいる若い人達の相談を長い間経験していることから、私はいくつかのアドバイスをあなた方にしたいと思います。　まづは、あなたの父親はまだクリスチャンではないけれども、どうしたら父親によく思ってもらえるか教えたいと思います。　他の子供達が思慮に欠け、そして人生を無駄にしているとき、あなたが顕著な生活をし、そのことを父親に気づかせることによって、彼を喜ばすことができます。　また、あなたが模範的な市民として生活しているのを彼が見るならば、それも彼を喜ばすことでしょう。　あなたが学校からよい成績表を持って来て父親に見せれば、彼はさらに喜ぶでしょう。　あなたの父親は、あなたに良い学生となってほしいと望んでいるはずです。　もしあなたが勉強に真剣に取り組めば彼は満足するでしょう。　そうしている内に、父親は、“あの教会が息子の成績が上がるのを励まし、よい仕事につかせるであろう。”と考えるでしょう。　あなたの父親は、あなたの成績の向上に気づき始め、教会があなたをよい生徒になるように励まし、益になっていることを徐々に知るようになるでしょう。　その後、それらのことが福音に関して、父親の心を開き始めるでしょう。　あなたが学業に、そして、その後に続くキャリアにベストを尽くして励むことにより、あなたの父親を“喜ばす”ことが出来ます。

私達の教会にいる若い女性達も、よい学生であることによってあなたの母親を喜ばすことができるでしょう。　もしまだ母の日のカードを送っていなかったならば、カードを買って、あなたにとって母親がどんなに大切であり、心から感謝をしているかを書いて、キャンディーでも一緒に添えて持って行って上げなさい。　そのような心遣いがあなたの母親の心を感動させるでしょう。　そして、あなたの母親にいつもよくして上げなさい。　頼まれたことは何でもしてあげ、手伝って上げなさい。　あなたが良い方向に変わっていったことを見てもらうことです。　そして、常にやさしい言葉をかけて上げられるよう習慣としなさい。　父親にも同じようにすべきです。　そのようにキリストがあなたを、愛情に満ちた息子あるいは娘にして下さったことを示しなさい。　両親が教会に来て救われるまで、長い時間かかるかもしれません－しかし、どんなにそれが長くかかったとしても、救われていない両親が、キリストの御前にひざまずき、そしてキリストを彼ら自身の救い主として信頼するとき、いつかそういうことが価値のあることになるでしょう。　何事があっても諦めないことです！

しかし、私はこの説教を、この教会のすでにクリスチャンである両親を持ちながら、まだ改心していない若い人達に向けて話します。　私はこの一節をまだ改心していないあなた方に応用します。　そのテキストを心にとめながら読んでみましょう。

“知恵ある子は父を喜ばせる、愚かな人はその母を軽んじる。”（箴言第15章20節）

今、このテキストを両親がすでにクリスチャンであるが、まだ改心していない若い人達に対して話します。

Ⅰ　最初に、知恵ある子や娘がどのように彼らの父親を喜ばすことができるか？

ここで、“知恵ある子”と言っていることに注意して下さい。　これは娘にも適応すると思います。　この“知恵”という言葉は、ヘブル語のもとの意味は、“理解力のある（知恵の高い）”を指していますが、それだけではありません。　それは“賢い心を持った”という意味もあります。　“賢い心を持った”また“判別のある”息子や娘が、彼らの父親を喜ばす、ということです。　ストロング用語索引（Strong’s Concordance）によれば、ヘブル語でその“喜ぶ”という意味は、“うれしく思う”、“喜びに満ちた”、そして“大喜び”というふうに書かれています。

もしあなたがクリスチャンの両親を持つ息子あるいは娘であるならば、あなたの父親を“喜び”で満たされることによって、“うれしく思う”とさせるためにできることは何でしょうか？　父親を歓喜で微笑ますにはあなたは何が出来るでしょうか？　もしあなたが賢い、知恵ある心を持った判別のある息子あるいは娘であれば、すでに分かっていることでしょう。　あなたの父親を喜んで、胸躍らせる、もっとも価値のあることは、あなたがキリストに来ることです。　そして、あなたの改心について神と和解することです。

それはあなたにとって大事なことでしょうか？　あなたの父親を満足させ喜ばせたいですか？　もしクリスチャンになるのであれば、あなたがなすべき唯一のことは、キリストに来て改心について和解することなのです。

私はこの教会にいる多くの男性の方達を知っています。　彼らがどんなに息子や娘を誇りに思っているかも知っています。　彼らはあなた方を心から愛しており、あなた方の成し遂げた成果を非常に誇りに思っているかことも知っています。　しかし、あなた方がキリストに近づき改心することを怠ったならば、あなた方の父親は、あなた方に望んでいることに対する、歓喜やうれしさを経験することはけっしてないでしょう。　もし父親が、改心していない状態にいる息子あるいは娘を持ったならば、彼は人生の中で一番大切なことが達成できなかったように常に感じるでしょう。　レーガン元大統領（President Regan）は、彼がホワイト・ハウスにいた時、長男のマイケルに、「私は［ロンとパティー］がキリストを受け入れることを望んでいる」と言っています。（Paul Kengor, God and Ronald Reagan, Regan Books, 2004, p. 118）　残念なことに、彼は一番下の息子と娘が“キリストを受け入れる”のを見ることはありませんでした。　彼らはクリスチャンにはならなかったのです。　また、“そのことは、本当に彼の心配の種でした。”（同書）

“知恵ある子は父を喜ばせる、・・・”（箴言第15章20節）

あなたは、賢く判別のある息子または娘ですか？　もしそうでしたら、私が言っていることは正しいと分かるはずです。　聖書の中の放蕩息子の話にでてくる典型的な父親の態度を見なさい！　彼の息子が救われた時の父親がどんなにか満足し喜んだか見なさい。

“また、肥えた子牛を引いてきてほふりなさい。　食べて楽しもうではないか。　この息子が死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったのだから。　それから祝宴がはじまった。”（ルカによる福音書第15章23－24節）

そうです、“知恵のある子は父を喜ばせる。”　放蕩息子のたとえ話で、そういうことがもっとも明白に描き出されています。

Ⅱ　二番目に、どのように息子あるいは娘が、
　　彼らの母親に対して目下すことを避けることが出来るか？

“知恵ある子は父を喜ばせる、愚かな人はその母を軽んじる。”（箴言第15章20節）

私は、この説教で律法を上げています。　“律法によっては、罪の自覚が生じるのみである”（ローマ人への手紙第3章20節）。　今朝ここにいる若い方、あなたは改心していますか？　十戒の第五の戒めは、あなたに明白に語りかけています、“あなたの・・・母を敬え”（出エジプト記第20章12節）。　キリストを拒絶することは、あなたの母親の名誉を傷つけるもっとも卑劣なやり方だと私は言いましょう。　そして、もっとも彼女に敬意を表すやり方は、キリストに来ることです。　私達のテキストの後ろ半分では、このように言っています。

“愚かな人はその母を軽んじる。”（箴言第15章20節）

“軽んじる”という言葉は、ヘブル語の“尊重しない”、“見下す”、“さげすんでいる”の意味する言葉から来ています。　そのように、彼らのクリスチャンの母親を、そのように見ている若い人達は、本当に愚かです。　“愚かな”と訳されているヘブル語は、大変に厳しい言葉で、それは、“ばか者”を意味します。

クリスチャンの母親に対して、あなた方は“ばか者”であったのではないでしょうか。　あなた方は、母親のキリストに対する信仰を長く軽蔑しており、あなた方の救いのために捧げる彼女の祈りをあざけり、彼女のキリストへの愛をも見下し、あなたにキリストへの信仰をもってほしいという、彼女の心からの願いを満足させていないことなどが、どんなに母親を悩ませ、残念に思わすことか、考えてもみたことがあるのだろうか、と思います。　ああ！　“愚かな人はその母を軽んじる”、そして、彼女が心から愛している救い主をも軽んじるのです。

では、あなたは何をすべきでしょうか？　どのようにして彼女を満足させ、彼女にふさわしく、喜びで満たしてあげることができるでしょうか？　あなたの母親が、あなたのことを思う時、喜びと満足感を持つことが彼女にとってふさわしい、と同意しませんか？　あなたの母親が、あなたが救われているという安心感を持つ権利があるということに同意しませんか？　人生の苦役の中で、あなたは母親に対して、そのような些細な満足感、それぐらいの借りはないのでしょうか？　彼女が枕につき眠りにつく時、“私の子供がクリスチャンであることに感謝します”と言えるようであるべきではないでしょうか？

今日の母の日に、あなたはプレゼントやカード、そして、花束などを持っていくでしょうが、何よりも彼女のために、自分のためではないにしても、あなたの心をキリストにゆだねようと思いませんか？　もしあなたの心がキリストを締め出し続けるのであれば、そして、もしあなたが母親の救い主に来ることを拒むならば、私達のテキストがあなたに当てはまることを、私は恐れます。

“愚かな人はその母を軽んじる。”（箴言第15章20節）

もしあなたが、母親の救い主をさげすんでおり、キリストに対する彼女の信仰が大切なものではないように、思っているならば、今朝、母親の側につきませんか？　イエスの方へ母親と共に来ませんか？　彼女が愛する、そして、教会を通して熱心に奉仕を捧げる救い主に来ませんか？　今朝、あなたの母親の救い主を、あなた自身の救い主としませんか？　イエスに来、彼女の心を喜んで満たしてあげませんか？　心の中で、グリフィス氏が歌ったその昔の歌のメッセージを唱えませんか？

私はそこへ行くと母に伝えよ、母の祈り；
この福音、聖なる救い主、彼女の伝えたことがかない！
私はそこへ行くと母に伝えよ、母と分け合う天の喜び；
そう、私はそこへ行くと愛する母に伝えよ。
   (“Tell Mother I’ll Be There” by Charles M. Fillmore, 1860-1952).

（説教終了）
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ベンジャミン キンケイド グリフィス氏(Mr. Benjamin Kincaid Griffith)による説教前の独唱：
“Tell Mother I’ll Be There”（作詞by Charles M. Fillmore, 1860-1952）